施設における夜勤の現状

介護施設で働く際には、ところにより夜勤をしなければならない場合がある。月に何度やる必要があるのかは施設によって違うが、おおむね4回から6回程度なところが多いようだ。だいたい、週に一回程度はあると考えておくと良いだろう。
夜勤は基本的にとてもハードだ。なぜなら、昼間とは違って職員の総数が少なくなってしまう。施設の規模にもよるが、50人以上という大量の数の入居者を、2人以下の人員で回さなければならない場合もあるのだ。一人あたり25人ほどの担当になるため、排泄介助をして回るだけでも相当な労力が必要になる。安否確認も、基本的に一時間に一回はしなければならないため、ほとんど休む時間はないと思っていていいかもしれない。「夜勤だから詰所でゆっくり本が読める」という考えの人もいるが大間違いなのだ。入居者が睡眠中であっても、介護士は常に仕事があると思っていいだろう。特に、安否確認はしっかりしないと、責任問題になってしまう可能性もある。状態が急変していたことに介護士が気づかず、結果としてその方が亡くなってしまった場合、本当に大変なことになるだろう。人がいないので手を抜けるかと言えば、そんなことはないのだ。
少なくとも、あまりにも人員の数が足りていない施設があまりにも多い。そのため、早急に業界の人手不足を解消することが必要だ。少しでも現状のスタッフの負担を軽くするために、監視カメラの導入で安否確認を楽にするなどの工夫は必要なのではないかと思う。近年は防犯のための監視カメラの設置が進んでいるが、スタッフの負担を軽くするためにも多くの施設で安否確認のために取り入れて欲しいものだ。